1798人が本棚に入れています
本棚に追加
/299ページ
「この娘はね、実は昨年の校長推薦枠で入ったんだよね。1年の時は、そりゃあもうやんちゃなもんさ。」
「え、ちょっと!」
「あんたは黙ってな。昔話だろ?」
「で…でも!」「修理…」「ごめんなさい。」
寮長の言葉に、わざとらしさを感じて、ほんの少しだけ面白かった。
危うく吹き出すところだったのは気のせいだ。
「毎週のように私に迷惑かけてさ、去年も練習として撃った魔法で寮の壁を黒焦げにしたっけなぁ」
「…っ!」
なにも言い返せない彼女は、ぷるぷると震えながら耐えていた。
少しかわいい。ほんの少し和んだ。
最初のコメントを投稿しよう!