第三章 ~|天災《・・》は冒険に旅立つ~

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「この娘はね、実は昨年の校長推薦枠で入ったんだよね。1年の時は、そりゃあもうやんちゃなもんさ。」 「え、ちょっと!」 「あんたは黙ってな。昔話だろ?」 「で…でも!」「修理…」「ごめんなさい。」 寮長の言葉に、わざとらしさを感じて、ほんの少しだけ面白かった。 危うく吹き出すところだったのは気のせいだ。 「毎週のように私に迷惑かけてさ、去年も練習として撃った魔法で寮の壁を黒焦げにしたっけなぁ」 「…っ!」 なにも言い返せない彼女は、ぷるぷると震えながら耐えていた。 少しかわいい。ほんの少し和んだ。
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