第四章 ~|天才《・・》は冒険で花開く~

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「―…それでは簡単だが、こちらから挨拶をさせてもらう。 …頼んだぞ。」 アルヴァさんは僕達とは明らかに雰囲気の違う集団に対して簡単な挨拶を行った後、僕に目配せした。 その言葉で僕は一歩前に出た。 人々の様々な視線が突き刺さる。 ただ、伝えたいことは…決まっていた。 「この度は、この国の防衛の為にお集まりくださり、ありがとうございます。 私共は前線で戦う皆様のお役になる為、精一杯勤めますので、精一杯力を奮って戴ければと思います。 ありがとうございました。」 …パチ……パチパチ… 僕の発言に、高ランクからではなく、一緒に戦ってきた一部の人から疎らに拍手を貰った。この世界にも拍手が存在していることを少しだけ驚きながら、一歩下がろうとした。 「…それだけか?」 そんな声が前方からポツリと聞こえた。
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