第四章 ~|天才《・・》は冒険で花開く~

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それから各自がある程度集団を作り、仮拠点の設置を急いだ。 ある者はテントを張って、ある者は医薬品らしき瓶の束を取り出して個数を数え、ある者達は辺りの警戒に当たることになった。 僕はアルヴァの紹介によって、辺りの警戒組に加わる事になった。 他の人達は全員僕よりも高ランク。その目線は多種多様。 明らかな戦力不足と決め付けた蔑む目から、下心しか感じない嘗めるような目。 まだ挨拶だけで他が無関心の人たちの方がよっぽどマシだった。 その後は何もなく、同行していた人達も怪我なく、それほど時間をかけずに仮拠点の設置を終了することができた。 というより、高ランク側でかなりの範囲を殲滅したそうで、警戒もあくまで警戒。ほぼ心配は無いということだった。 それによってただ付いていくだけのような僕に対する蔑みの目が強くなる結果となった。 まあ、皆が痛い思いをしないだけマシなんだけど。そっちよりかはまだ楽だ。
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