第四章 ~|天才《・・》は冒険で花開く~

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勿論報酬以前でこれ以上の物はないはずだ。 だけど、僕には彼の発言を信じることはできなかった。 もしかしたら僕は最低なことを言ってるのかもしれない。優しさと言える物を無下にしてしまってるのかもしれない。 僕は変わらない意思を伝えるように、彼を見据える。 「……ぷっ。」 …しばらくして、唐突に彼が吹き出した。 僕はそんな彼をやってくれたとでも言いたい気分で見る。どうもその目線で彼も察したようだ。 「フフフ…。すまない。 君は本当に強いんだね。試したことを謝罪しよう。」 「……さっきまでのは嘘だった?」 僕は素で聞き返す。 「いやいや。もし求めるなら渡してたよ?物凄く高そうに見える偽物を。それでそれっきりさ。 だから試したんだ。…信用に足りる人かどうかを。」 彼は僕の質問に答えてくれた。 彼の目から、これには嘘はないと確信できた。
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