誕生日前日、まさかの妄想が確信に変わる

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 もっと確信を得るまでは‥‥もしかしたら本当にちゃんと出版されるかもしれん。  そんな淡い期待で、涙をのんで2万渡した。  先輩には、すでに3500円貸していたので「残りは借りた金とチャラでええわ」という事で23500円相当の詐欺に強制的に遭わされた。  口では、金は払うと言っていたけど、何度会っても返済は無かった。  先輩は金を返さないタイプの人や。 *  この件絡みで、先輩がキレて呼び出された。  武勇伝を聞く限り、喧嘩慣れしていて、病院送りか死ぬ覚悟で行った。  グループのリーダーに、その旨を伝えた上で。  セカンドハウスに案内され、2発殴られ、2発蹴られるという暴行を受けた。  そしてリーダーからの呼び出しで、暴行を受けたこと、金を貸したこと、詐欺に遭った事を洗いざらい話した。 「ウチでは金の貸し借りは禁止されてます。今後、金を貸してくれと言われても貸さないように」  そんなルールがあったのか、知らんかった。  先輩も知らんかったんやろうと勝手に納得した。  その夜、先輩が暴れだし、リーダーの制止も効かず、警察沙汰になった。  今、会うのは危険と判断され、自宅待機してた所、警察へ出頭。  警察官の前でも洗いざらい話した。 「で、結局、何が気に入らんで暴れたん?」という警察官の問いに、 「会いに来る言うたのに()ーへんかったからや」  訳の分からない理由で何時間も話し合いをしたのかと思うと脱力感しか無かった。 「それはリーダーに止められたからですが、行けなくて、ごめんなさい」  最終的に警察官が、 「今後、二人は接触しないという事でいいですか?」 「僕は先輩と一緒に活動を続けたいです」  僕はまだ、先輩を尊敬してた。 「詐欺に関しても被害届出してくれたら窓口になるから」  と、0時を過ぎる警察沙汰が終了。
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