誕生日前日、まさかの妄想が確信に変わる

6/9
前へ
/9ページ
次へ
 悲しすぎる現実やけど、先輩しかおらん。  という推理に辿り着いた。  先輩が編集者役の親戚を脅して共犯者にしたんや。  2万巻き上げた上に、1万から3500円の借りをチャラにすると恩を売ったように見せる。  出版業界の事なんて何も知らんから、不自然なやりとりが続いた。  これで、全部辻褄が合う。  この推理をリーダーに話した所「そんな妄想」と一笑に付された。  まだ時効にはなってないはずや。  先輩との縁が完全に切れたら、警察に行って被害届を出して、まず編集者役の親戚に、本当に出版社で働いていたのかを聴取してもらう。  ここでのリスクは、ほんまに詐欺会社が存在して、僕が報復される事。  しかし、この推理が正しい可能性は限りなく高いと思う。  編集者役は、そんな会社は存在しない事を吐くしか無い。  そして先輩への事情聴取。  この計画は自分が立てた事を認めるしか無い。  実際に23500円儲けたのは、先輩や。  金額が微妙に3万という安い事。  出版社を装って、こんな少額の詐欺をするなら振り込め詐欺の方が確実に儲かるし、足もつかん。  この推理が正しければ、1万だけ返してもらうだけでは、金銭貸借がゼロにならへん。  23500円も返してもらう必要がある。  ここでのリスクは、当然、先輩がキレて暴れる事。  会わない、貸さないを徹底するとして‥‥。  家に来て迷惑行為をするであろう事、それはグループでも警察でも止められん。  下手をすると待ち伏せされて襲われる危険。  今の僕の足は転倒させられるだけで、脱臼・再手術の可能性がある。  もしかしたら、武器を持ち出す可能性も有る。  キレて見境が無くなると、犯罪でも気にせず行動する。 *  先輩は、異常なほど、熱しやすく冷めやすい。  1回乗り切れば次は無いか?  その考えは甘いか?  しかし、23500円返した所で、儲けが無くなるだけで、先輩には損害はない。  警察に行く前に、先輩に電話かSNSで確認するか?  いや、それは危険や。  確認するなら編集者や。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加