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「ホンマは詐欺出版社なんて存在せんのとちゃいますか? 先輩に脅されて共犯になったんちゃいますか? これを否定する場合、貴方も無事退職てきましたし、僕は警察に被害届を出します。貴方は詐欺出版社摘発のために警察を案内できますか?」
と、問い詰める。
「警察を介さず、23500円返して頂けるなら、被害届は出しません。お金は貴方が僕に支払う。そして、先輩に請求して下さい。貴方がそうしたように」
これで認めて、お金を返してくれるのであれば、犯罪者の烙印はつかない。
まだ考える時間はある‥‥か。
*
先輩との思い出は、良くも悪くも、たくさんある。
縁を切る事が決定した今も忘れない。
明日は僕の42‥‥ではなく、永遠の28歳の誕生日。
もう一度、この桜の木の下で考えようか。
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