夏休みは明けたのです

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

夏休みは明けたのです

幼馴染の主さんは世界一のあまのじゃくだ。 例えば「今日は晴れてるね」と話しかけると主さんは傘をさして「こんなに天気が悪いのにどうして傘をささないの?」と返事をする。 そんな主さんは友達が誰一人いない 僕だって幼馴染じゃなきゃ友達にはならなかっただろう 9月1日 夏休みが終わりニ学期が始まった。 1時間目の始まる前 主さんは僕の席までやって来て「明日から夏休みだね」 笑顔で話しかけてきた 「主さん。夏休みは昨日で終わったんだよ」 僕は主さんのあまのじゃくに呆れながらも9月のカレンダーを見せて夏休みの終わりを説明した 「ふーん。屋敷君は明日から学校に行くんだ…」 主さんは僕の頭を手で触りながら 「夏休みも学校に来るとは将来ブラック企業戦士確定だね」 とヘラヘラした口調で言った。 「じゃあ主さんは明日学校に来ないんだね?」 僕は主さんの手を払い除けた 「当たり前じゃない!明日から夏休みなんだから」 二学期の始業式の日 主さんのあまのじゃくが存分に発揮されていた 翌日学校に行くと 主さんは僕の前の席に平然と座っていた 「あれ?主さん。今日から夏休みなんじゃないの?」 僕がからかうと 「屋敷君、夏休みボケも昨日までよ。今日から二学期なんだから真剣に勉強してくれない?」 主さんはそう言いながら僕を睨んだ 睨まれた僕は小声で 「やっぱり主さんは嫌いだ」 そう呟いた
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!