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ピンポーン……
日付も変わっている真夜中に鳴り響いたインターホン。
絢華ちゃんが誰かに連絡したのか?
玄関まで足を運び、鍵を開ける。
「俺、優太の親友で瀬戸って言います。須藤ちゃんから連絡もらって……」
須藤ちゃん?
ああ、絢華ちゃんか。
彼に中に入るよう促して、絢華ちゃんに声をかけた。
「絢華ちゃん、優太くんの友達が……」
俺が言い終える前に、彼は絢華ちゃんの姿を視界にとらえたらしい。
「須藤ちゃん!」
「太一さんッ、優太がっ……」
絢華ちゃんは彼に走り寄って腕をつかんだ。
彼はそのまま優太くんの傍へ駆け寄った。
「……にやってんだよッ! 優太っ……っ」
そう言うと、両手で顔を覆いながら涙を流した。
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