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いつのまにか、冬、春、夏と季節は移り変わっていったのに、俺の心はいまだに絢華ちゃんでいっぱいだった。
夏休みに入ると、絢華ちゃんは親友の紗羽ちゃんと一緒に、このファミレスへよく食事をしに来るようになった。
一度だけ、俺の仕事終わりと絢華ちゃんたちの帰りが一緒になった時があった。
「送っていこうか?」
駄目元でそう言うと、紗羽ちゃんが上機嫌に「送って下さーい!」と言った。
けれど、絢華ちゃんは明らかに困った顔をした。
きっと、彼氏以外の車には乗りたくないと思っているのだろう。
絢華ちゃんはそういう子だ。
実はそういう絢華ちゃんも、俺は好きだったりする。
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