第一章 自由を求む暴発

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20xx年、旧日本国ジャポニは、他国を凌駕する勢いで近代科学の発展の成功を見せた。大昔、人類がかつて憧れていた夢と未来が、今や身近なものとなり、科学との共存は生活の一部となった。 しかしメリットばかりではない。得たものには必ず代償がつく。それも、問題は一つに限らず複数にも及ぶ。富を持つ者は多くを迅速に解決出来、便利な世であるが、貧困の者は、膨大なエネルギーに苛まれ、欲望を具現化したこの都会に飲み込まれ、病にかかるが多かった。 近年都会人の中で発症しているのは、極度の不眠症だ。そして生活水準の低い者は、薬もろくに買えず、絶えず目の下にはクマがあり、痩せこけてまるて生きた死人のようだった。 「最近では、頭の悪い連中がヤクを売ってるからな。人を騙して、薬漬けにしておっ死ちんでもお構いなしってな」
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