午後1時、いつもの場所で-2

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あぁ、今日も彼のペースに飲み込まれてしまう。 彼の唇が私の首筋に移ったが最後。彼に完全に捕らわれる。 私だって嫌なわけじゃない。 拒めないのだから……。 お弁当を持たせることができぬまま彼を送り出す。 「いってらっしゃい」 「いってきます」 けれど、“チュッ”とキスをして送り出す私たちの空気は甘い。 私が働いていた時の方が確実に弁当を持たせられていた。 職場の人たちは“手抜きになった”って思わないだろうか。 結婚式で顔を合わせたきりの職場の人たちの顔が浮かぶ。 唇をすぼめ息を吐くも、早く洗濯をしなきゃと二階へ上がった。 ベッドのシーツを全部剥ぎ、洗濯機へ放る。 食器を洗い、掃除をし、洗濯物を干す。 “ふぅ”と息を吐き、ソファでうたた寝をしていた私に准君から連絡が入ったのがちょうど正午。 “寿々ランチ行かない?”
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