好きになった方の負け-2

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「負け?」 「うん。きっとなんでも許してしまうだろうからね」 准君が困り顔で笑った。 「准君……」 胸が彼への愛しさでいっぱいになる。 「僕は寿々が浮気する暇がないくらい、寿々を大切にするから」 彼は私の髪を優しく持ち上げ、キスを落とした。 その仕草はまるで誓いを捧げる王子様のように映る。 「……もうじゅうぶん大切にしてもらってるよ?それに浮気なんて絶対しない」 彼がいるのに他の人に目がいくわけがない。 こんなに准君が好きなのに……。 「じゃあ寿々を一生独り占めできるんだね?」 私は“ふふっ”と笑い「准君のことも独り占めできるんだ」と彼の胸に顔を寄せた。   ーendー
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