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「負け?」
「うん。きっとなんでも許してしまうだろうからね」
准君が困り顔で笑った。
「准君……」
胸が彼への愛しさでいっぱいになる。
「僕は寿々が浮気する暇がないくらい、寿々を大切にするから」
彼は私の髪を優しく持ち上げ、キスを落とした。
その仕草はまるで誓いを捧げる王子様のように映る。
「……もうじゅうぶん大切にしてもらってるよ?それに浮気なんて絶対しない」
彼がいるのに他の人に目がいくわけがない。
こんなに准君が好きなのに……。
「じゃあ寿々を一生独り占めできるんだね?」
私は“ふふっ”と笑い「准君のことも独り占めできるんだ」と彼の胸に顔を寄せた。
ーendー
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