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彼の息がかかり瞳をギュッと閉じたその時、家のチャイムが“ピンポン”と鳴った。
なんてタイミング。
准君の動きが一瞬止まるも彼は、私の太股に唇を寄せた。
正直私もやめてほしくない。
“ピンポンピンポン”
しかし、うるさく鳴るチャイムに「准君……」と上半身を少し上げる。
彼が顔を歪め「誰だろう?」と低く呟く。
珍しく不機嫌。
「何か頼んだっけ?」
宅配便は思い当たらない。
首を横に振る。
私は床に散らばる長袖Tシャツに手を伸ばし、胸を隠した。
彼が私の額に優しくキスを落とし「寿々、二階で待ってて。出てくる」と立ち上がる。
「うん」
私は彼に任せ胸を隠しながら、二階へ上がった。
ベッドに座るものの、素肌で待つのはいかにもだ。
彼が脱がせた服を簡単に着て上半身だけ寝転がるとしばらく、下から聞きなれない男性の声が聞こえてきた。
気になる……。
私は忍び足を心がけ、下へ降りた。
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