センリー動乱

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「シン、ミッキー何故?!」 私が驚くと 「参ったな、緊急連絡だ!ゼルス様に送れ シグナルだ!」 と言うと、もう一人の男が機械のスイッチを 押した。そして 「大統領はここに」 と言って、二人して出ていってしまった。 スーパーイレブン相手に何秒もつだろうか? 外で大声で悶着しているのが聞こえた。 するとモーリスが起き上がり 「チャンスだな、どうやって二人を倒すか 考えていたところだ」 「流石、先輩、パラライザーの出力を最小に していたので、僅かに痺れるだけなのに 気を失ったフリをするとは」 「まあな、君が銃に手をかけたとき、出力計が見えた。そう言うところは注意深くてな」 すると、イチローが 「えっ?芝居だったんですか?知らなかった 心配しましたよ、モーリスさん!人が悪い」 とおどおどしていた。 フフフと二人はニコッとイチローに笑顔を 送った。するとモーリスさんおもむろに 奥の扉に手をかけた。開けるとそこは ドレスルームの様に見えた、ドレッサーや クローゼットが見えた。 モーリスは中に入ると私達も入り イチローが扉を閉め鍵をかけた。 頷くとモーリスさんは 「人と言うのは、中々秘密のスイッチの位置を変えないものだ。私は知らぬフリをしていたが、見ていたんでな」 とサイドボードの様な戸棚の横を、まさぐるとカチッとスイッチを押した。 すると、ボン!と床の一部が跳ね上がり 階段が僅かに見えた。 私はその床板を上に上げると蝶番で扉の様に なっていた。 地下に続く階段があった。灯りが自動でついた。モーリスは私より先に入り、来いと 手招きをした。天井になる隠し扉は閉めずに そのままにして我々は下へと降りた。 かなり深かった、2階分か3階分下りると そこは格納庫だった。 灯りがついており、奥には機械がいくつも 並べられた部屋がガラス窓越しに見えた。 そしてカートが2台、1台は小さめの オープンカータイプ。もう1台は以前見た 転送して宇宙船から戻った大型の屋根つき カートだった。私は 「宇宙船は無いのでは?」 と聞くと 「そこのカートに見える大型の奴はシャトルだよ。しかも万能、ワープまで出来る。 いつもゼルスはそれでボロウに行っていた。 宇宙船で行ったと言うことは、ボロウだけでは無いな。何処へ行ったやら」 「えっ?これが!」 宇宙船としては超小型になるだろう。 これがワープ出来るとは、ゼルスの科学力が 計れて、凄いとしか思えなかった。 彼は破壊兵器以外なら、やはり神に近い技術を持っていると、認めざるを得なかった。
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