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私はイチローに振り向くと
「イチロー重要な任務だ、これで地球に
行ってくれ。君一人を行かせるのは心苦しいがな」
と言うと、イチローは興奮気味に
「こちらは大丈夫です。それより上の
ピエールが心配です、奴は何しにここへ来たのか?」
「まあ、今のところは味方と思って良いだろう。プラチナの科学者が見付かるまではな」
「はい」
とイチローの返事。モーリスはシャトルの
ドアを開け、エンジンを起動して、調整をしていた。
「う~ん、大丈夫、昔のままだな。1回ボロウに連れていってもらった時に見たままだ。
一々、改造はしてないようだ」
とパネルを操作していた
「地球の座標は分かりますか?」
私は根本的な事を聞いた。
宇宙船は盗んでも、その後はコンピューターがやってくれると思ってしまうところが
センリー人的な、のんきなところだ。
「大丈夫。ゼルスこれで地球に行ってるな
転送の記録があったよ。すぐ行ける月の側だ」
と言った
「イチロー、地球防衛軍が攻撃してくるかも
知れないが、ステルス機能やシールドが
あるだろうから、それを使ってな」
と私が言うと、イチローは乗り込み操縦法を
モーリスから聞いていた。
「これがステルス、シールド、通常エンジンはこれ、重力エンジンだから、簡単に大気圏に入れるよ」
と言っているのをウンウンと頷いていた。
説明を聞き終えるとイチローは、ドアを閉め
敬礼をした。
我々が少し離れると、フワッと浮いて
消えてしまった 。
「フーッ」
私は思わず、ため息をついた。
すると、後ろから
「イチローか?何処へやった?地球か」
とピエールが二人のロボットを連れて
やって来ていた。私は
「上の見張りは?!殺したのか?」
と聞くと
「フフフ、同族は殺さないよ。
シンとミッキーにも殺すなと言ってあった。麻酔銃、中武が使ったのと同じ物を使ったのさ」
と言った
「そうか」
私はピエールの目的が分からず
言葉に詰まってしまった。
だが、ここは言わなければならない
私にとってピエールが助けとなるのは
明白だったからだ。
「ゼルスを倒しに来たのか?」
するとピエールは
「う~ん、まあ、そんなところかな。
だが、驚いたよ、第7惑星辺りに異次元
シールドが張られていて、艦隊は足止めを
食らった。どんな攻撃があるか判らないから
我々三人で来たよ。アンチシールド装置を
艦隊に装備する暇が無かったのでな」
「アンチシールド?」
「まっ、それは、中武にでも聞いてくれ。
それよりマザーの所に、また性懲りも無く
ゼルスは管理コンピューターを造った様だな」
そうだった
ピエールは知らないのだ、そして中武も。
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