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彼らの前に姿を表す。
「今宵の私は少し違うぞ。」
彼らはいつもと同じように答える。
「出たな。懲りないヤツめ。」
ブルーが呆れた様に呟く。
「今日は美容院行く予定だったのにー」
ピンクが不平を言う。
「お前なんかに地球はやらないぞ。」
レッドが叫ぶ。彼の赤いマスクの下にある瞳の色を想像する。何色だろうか。どんな顔をしているのだろう。僕たちは、違う出会い方なら友達になれただろうか。
「今日こそこの星をいただく。お前たちとの永きに渡る戦いも最後だ。」
僕は今日こそ彼らを救ってやりたい。僕は僕と彼らの両方をこの無限のサイクルから引き摺り出し、幸福にしてやりたい。この星なんかどうなったって構わない。そのためには僕と彼らが本気の本気でぶつかり合い、その上で僕が彼らに勝利しなければならない。完膚なきに叩き潰してやらなければならない。今日僕はどんな言葉で一日を終えるだろう。願わくば「覚えてろよ」ではあって欲しくない。
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