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そして、昨日のように私の膝から飛び降りると、コタツの中に潜っていき、数分後に出てきたときは口にお菓子の袋を咥えていた。コタツからお菓子を引きずり出したところで猫は私を見る。
……もしやそれはドヤ顔をしているの……?
ちなみに引きずり出してきたお菓子はスナック代表のポテチだった。
私は少し警戒しながらも、そろりとそのポテチを取って卓上に置く。
私がそれを手に取ったことで満足したのか、猫は私の膝の上に戻った。
テレビでは映画のオープニングが始まっていた。
猫がコタツから引きずり出してきたポテチを食べるか食べないかで迷いはしたものの、特に異常も見当たらないので、手にあるミカンを食べてしまってから、ポテチの袋を開けた。それをつまみつつ、猫とコタツが気になりながらもテレビに向かった。
放映されている映画の内容は恋愛ものだ。主人公の女性が、ちょっとしたトラブルに巻き込まれ、そこで男性に気に入られてなにかと絡まれるという物語だった。
しばらくテレビに夢中になっていると、
「……彼氏か……。居たらどんな感じなんだろ……」
と、呟いてしまった。
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