第 2話 始まりの始まり

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 店内の時計に目をやると既に定時を15分過ぎているではないか。ほんのついさっきまで15分前がどうしたこうしたと店長と言い合っていたと思うのだが、時間なんて大嫌いだ。 「 私 あがんなきゃ おつかれさまです 」 「 なんだい月夜君 せっかくセブンスマートオールスターズが集結したのに帰っちゃうのかよ 残業していきなよ 」  ブレないなぁコイツは。 「 あのねぇ店長 オールスターズって3人しかいないじゃないですか サザンだって桑田さん以外小粒ながなも5人だか6人だかいますよ 」 「 原坊は小粒じゃないぞ かまくらを知らんのか 」 「 この前店長に歌わせられた昭和ソングですか 」 「 あなたたち また私を除け者にして2人でカラオケに行ったの ずるいわ 」 「 あっ … だ だってユキちゃん高校生じゃん 夜遊びはダメだぞ 」 「 私はツクさんの1つ下よ 高校生じゃないわ 高校生プラスワンよ 」 「 なんだよプラスワンって だいたいユキ君はいつもセーラー服だけど本当に学校行ってんの 平日の昼間でもバイト入るし 実は単なるJKコスプレじゃないのか 」 「 バカ言わないで店長 ちゃんと時々行ってるわよ 今 プラスツーにならないように補習中よ 」 「 ユキちゃん もう2月だよ 大丈夫 ちゃんと卒業出来るの 」     
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