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第 3話 ある独白
ここは都内の大病院の一室である。明かりはベッド脇に置かれたいくつかの間接照明によるもので室内は明るいのだか暗いのだかよくわからない。
私はベッドに横たわる100歳を越えた老人から一枚の写真を手渡された。写真は古い白黒写真だった、よくセピア色とかいうが単なる粗く黄色い写真だ。写真は軍服を着た15人くらいのアジア人の集合写真である、銃剣を手にした者や旗を担いだ者もいる その中に1人だけ神社の神主のような格好をした者がおり違和感を放っていた。
どこで撮った写真だろうか、山中のように見える、軍人たちの背後は登り斜面で鳥居の様なものが上方に連なっている、鳥居と言っても私の知る物とは若干形状が異なっていた。
「 大日本帝国陸軍 特務第3班所属 酉狩清次中佐それが本当のわしの名前なのだ 写真の右端がそうだ 」
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