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お客さんの居ない店内のレジカウンター内で後ろにもたれながらだらけた姿勢でお喋りしている、見るからにやる気の無い1組の男女の不良店員は私、鳥迫月夜と経営者で店長でもある … 店長だ。店長にも名前くらいはあるのだろうが店長と以外 呼ぶことがないので店長以外の呼称など必要ないのである、何度か聞いた事はあるのだが …… 忘れたかな。身長175前後でメタルバンドでギターでも弾いていそうな肩にかかる長髪が妙に似合ってる、目のキリッとした精悍な顔つきはどことなく優しそうにも見えることもあり、どちらかと言えばいい男なのだろうか。ただ性格は最悪だ、最低だ、一緒にいたらこちらまで巻き込まれてダメになるくらいの傍迷惑野郎だ。
「 まあウチは持ちビルだからね 家賃がかからないから 光熱費が払えればなんとかなるさ 廃棄商品があれば飢え死にすることないしね 実際 難民家族を一世帯くらいなら廃棄商品で養ってけるだろう そうだ バックヤードで豚でも飼うか 」
「 なんで豚さん飼うんです 」
「 廃棄商品で育てるんだよ 」
「 育ててどうするんです 」
「 決まってるじゃないか月夜君 食肉業者に売るんだよ 」
「 誰が面倒みるんです 」
「 月夜君が 」
「 なんで私が都会の片隅のコンビニのバックヤードで豚さん育てなきゃなんですか 嫌ですよ だいたい私に懐いたトン平を食肉業者さんに引き渡したりできませんよ そんなドナドナみたいなこと私にさせようなんて店長は鬼畜な冷血野郎ですか 」
「 生きてゆく為なら鬼畜でも畜生にでも成り下がるさ それが人ってもんだろう 」
「 成り下がりでもぶら下がり健康法でも勝手にして下さいよ とにかく私を巻き込まないで下さい 」
「なんだよ つれないな月夜君は なら月夜君を飼育し … じゃなくて養ってあげ…
「 結構です 」
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