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「これッスか…姐さんが造ってくれてたの」
格納庫ではロクセルがシェスにラグビーボールサイズの鉄の塊を渡していた。
「ああ、渡されるように言われてる。これからは現地の整備員に…」
「いや、俺が造るッス」
ロクセルはおもわず「あ?」と聞き返す。
「いや、現地の整備員に造ってもらったほうが断然良いと俺は思うぜ?」
「キャニー姐さんは造ってもらえたッスけど、多分あの説明文を見せれば拒否られて終わりッスよ。それなら俺が造るッス」
ロクセルはそれを聞いて黙り込む。正論だから言い返せなかったが、一つ疑問が沸く。
「お前ってこんなの造れるっけ?」
「これでも機械バカの息子ッスよ?設計図があるなら俺でもなんとか造れますって」
シェスは軽く拗ねる。これにロクセルは「そうか」とだけ返した。そしてロクセルはシェスに釘をさした。
「いいか?そのシステム、完成しても試運転はしろよ」
真剣な顔でロクセルは言う。シェスも真剣な顔で「了解ッス」と返した。
そしてシェスは渡されたシステムはコックピットの端に固定した。
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