第二章:孤独

11/236
前へ
/778ページ
次へ
「ダリル中佐!兄さん!報告終わったんですか?」 「おう。それでシェスは地上戦のノウハウだとか、グラウンドシューターとか全く知らねぇみたいだから、一緒に教えてくれねえか?」  ディイスは乗降用のワイヤーで降りてきながら「いいですよ」と返す。 「レイアン中佐、よろしくお願いしますッス。それにディイスも」 「任せとけ。まあグラウンドシューターはセンスの問題だと思うけどな」 「僕もグラウンドシューターはセンスの問題だと思いますね…設定とかも決めないといけないし…」  言いながらディイスは着地し、シェスは少し考えて答える。 「…物は試しってやつッスね。乗ってみるッス」  この答えにレイアンはカッカッカと笑い、シェスの肩を叩く。 「それでこそだぜ。ま、最初はシミュレーションをやってもらうけどよ」  レイアンはディイスのSPが立っている後ろの格納庫を指さす。そこには壁際にポツンとシミュレーション機があった。 「あ、やっぱりいきなりはダメッスか?」 「いきなりは無理に決まってんだろ。事故って終わるぜ?」  ディイスも「ですね」とレイアンに同意し、シミュレーション機に向かって歩き出し、シェスも二人に続いた。
/778ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加