言の葉

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慶太郎の手がパジャマの上から蓮の胸を探る。 「……蓮、眠くないの?」 唇を離すと、慶太郎が囁いた。 「慶太郎は、眠い?」 「ううん」 蓮は、慶太郎の首に腕を絡めた。 「……慶太郎とセックスしたい」 薄目を開けて蓮を見つめる慶太郎を見上げる。 「タキシード着た慶太郎、すごいかっこよかった。…あの時から、ずっと慶太郎とセックスしたいって思ってた」 慶太郎は蓮を抱きしめた。 「俺も。蓮のウェディングドレス姿みた時から、セックスしたいって思ってた」 腕を緩めて、二人はまた見つめ合った。 淡くて温かくて優しい想いが二人を包む。 もう、言葉はいらなかった。 好きとか行かないでとか。 もう何もいらなかった。 二人の唇が重なる。 今まで一番。 甘くて官能的で。 優しい夜が、始まった。 ーto be continuedー
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