あらすじ

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あらすじ

 西暦2049年、極東に位置するヤマト国は、21世紀の前半を、20世紀後半に築き上げた繁栄のほぼ全てを消耗するだけの、閉塞した国家と成り下がっていた。  周辺には、華央(かおう)共和国が強大な勢力となって、アジア周辺諸国を圧迫していたが、そんな状況でもこの国は、この国民は、既得権益にしがみ付いたり、過去の栄光のみを拠り所に変革を嫌い、世界から取り残されつつあった。  そんな中、政治から国を変革させる事に限界を感じたとある若者が、企業体(パラダイム社)として国家内国家を建設し、全く新しい思想でヤマト国を作り替えようとする動きをみせた時だった。  そんなパラダイム社が、経営者の世代も何代か変わり、国家の行政にもかなりの発言力を持ち始めた頃、相変わらずその場凌ぎの行政しかできない保守派政治家、パラダイム社の革新的志向に気づいたり、新たな利権としてパラダイムにすり寄る政治家など、様々な思惑が政界にも渦巻いた。  財界も、既存の保守大企業は、パラダイム社に自らの利権を奪われる可能性に気づき、パラダイム社を排除しようと暗躍し始めていた。  企業体として国家を作り替えようとするパラダイム社。既得利権にしがみつき、パラダイム社を潰そうと画策する財閥連合。  一向に国家の改革をしようとしない政府・そして与党。これらの思惑の中、自衛隊のBATTLIONETTE部隊(略称:W-TT部隊)の面々が翻弄されていく。  パラダイム社の中でも、民間企業ながら自衛隊に引けをとらないW-TT部隊を抱えていた。  パラダイム社の国内勢力伸長と、パラダイム派に転向する政治家、そして自衛隊の中にもパラダイム派になる者が現れ、葛城と親友の生駒も自衛隊とパラダイム側とで袂を分かち、お互いの正義の為に、何が正義なのか悩みながら戦う仲となる。  そして保守政府がパラダイム掃討令を発すると、保守政府側の自衛隊はパラダイムとの全面戦争に突入し、葛城と生駒も、戦いを繰り広げる事となってしまう。  内戦は、既にヤマト国の大半の国土や国民を引き入れていたパラダイム社が、逆にヤマト国の首都、東洛に侵攻して、物語は決着がつく。
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