Mission 23 決着

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「じゃあ、どうするんですか?」 「業務提携を控えているT&N(うち)としては、この手のスキャンダルは避けたい」と、蒼さん。 「本人はけじめのつもりかもしれないが、いい迷惑だな」 「けじめ……」  違和感。伊織も同じことを考えているようだった。 「けじめ……だけですかね」 「え?」 「すいません。完全に憶測なんですけど、もう一つ意味があるような気がするんです」  木島は愚かだが馬鹿じゃあない。  自己満足でけじめをつける為だけに、こちらの迷惑を顧みないなんてこと、あるだろうか。 「復讐の仕上げって可能性は?」と、咲さんが聞いた。 「自爆テロの可能性は考えられないの?」  なるほど。  そういう考えも――。 「それはないと思います」  伊織がきっぱりと否定した。 「根拠は?」 「笠原さんが、させないはずです」  トゥルルルル……  社長室の電話が鳴り、綾香さんが受話器を取る。 「SIINA社長室です」  直通電話のよう。 「え……? ええ。今、行きます」  受話器を置き、綾香さんが言った。 「笠原さんが来ているわ。木島の自首について話したいって言うから、迎えに行ってきます」
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