Mission 24 夢見た未来

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 私の作戦を話した時、圭は何も言わなかった。  私の意図を知っていながら、協力してくれたの……? 「過去に……出来たか?」 「え?」 「木島悟之って男を、過去に出来たか?」 「その為に、協力してくれたの?」 「お前の為じゃない。俺の為だよ」  FAXを終えた圭が原稿を取り出し、送信履歴をプリントアウトして、私の隣に座った。 「結婚を急いだのも、お前に逃げられないようにだし」 「そんな心配してたの?」 「木島が逮捕された後で、子供を抱えた笠原さんを気にせずに結婚する気になれたか?」  考えもしなかった。  違う。  私が考えなくていいように、圭が私を導いてくれた。  それが圭自身の為であっても、やっぱり私を想ってのことだと思う。  私は身を乗り出して、圭の頬にキスをした。 「好きよ、圭」 「俺の方が、好きだけどな」  椅子ごと引き寄せられて、私は圭の腕の中に納まった。  触れ合う唇が、熱を帯びた。 「ところで、切り札(エース)は誰だったんだ?」  キスの合間に、圭が聞いた。  私は圭の首に腕を回し、自分から舌を出した。  憂鬱な問題よりも、今はキスを楽しみたかった。
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