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 汗ばんだ首筋へ、呼吸に上下する胸元、その頂点で膨れた乳首、締まった脇腹に、縦に筋の見える腹。  余すことなくデータとして記録されていく。  勃起して反り返った性器も、それが先端の割れ目からぷくりと先走りを滲ませるさまも。  見られていると意識すると、羞恥だけではない快感がその視線を中心に広がってくる。  曝されているという感覚が妙な解放感を与えて内腿が震えた。  「っ、ふ……」  舐めるようにカメラが動く。  動きに合わせてレックの小さな頭が右に、左にと角度を変え、その度に黒く細い髪が内腿や膝を掠めた。  髪の中に手を差し込み、その赤い口に無理やり突っ込んでやりたい。   赤い衝動が突きあげ、息が浅く忙しなくなる。  片手でハンディを繰ったまま、レックは他方の手で器用にペンを走らせる。  その余裕ぶったのがまた、嗜虐心を煽る。睾丸のあたりにカメラの視線を感じる。  『マスターベイションではどこが一番感じますか』  硬く閉じた唇が隙のなさを教えてくる。  問うてくる質問の官能さとは裏腹にどこまでも事務的で無機質な表情が冷たい。  「もうちょっと官能的な顔してもらわないと萎えそうな、んひぃっっ!!」  余計なことを言うなとばかりに指先がみちと尿動口をえぐった。  びりびりとした痛みに腰が跳ね、レックの肘がそれを抑えた。  『答エテ』  唇の輪郭が言葉を紡ぐ。
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