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下着を引きづり下した男が憎々しげに神田の性器を持ち上げる。
包皮を爪でつまみ、頭を上げさせる。
「お、喉締った」
亀頭で感じる神田の咽喉が狭まり、射精感が男の腰つきを早くさせる。
「出すぞ、出すぞ出すぞ、くっ!!」
「ぐっ」
神田の咽喉の奥、精液が注がれる。
青臭さに噎せた神田の鼻腔からそれが逆流する。血と精液の混じった体液を垂らしながら、神田の目は自尊心を失わない。ただ、黙って鼻を啜った。
「自分がどんなものをくすねたのか、きちんと教える必要があるのかな」
ネクタイすら緩めず、相川が呟く。初めて神田の眸に怯えの色が浮かぶ。相川の指示を受けた男が鞄から黒い革製の箱を取り出す。収められた細い注射器。
覚悟を決めるように神田の目が伏せられる。
短いがさっぱりとした睫毛が合わさる。それは、祈りの姿に似ていた。
両脚の拘束具が外されても、左右から二人掛りで押さえ付けられたら、身動きできるはずもない。
神田は腹を見せた青ガエルのように無防備な陰部を晒した。
荒い息に薄い胸が上下している。
これから行われることを知っていてレックはその陰部を大写しにする。
神田は口枷を外されても何も言わなかった。
口を堅く結び、鼻で息をしている。
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