退屈な日々

1/2
63人が本棚に入れています
本棚に追加
/730ページ

退屈な日々

「ねぇ、そろそろ行く時間だから」 ナツはオレを揺すって起こそうとした。 「…んだよ、もうそんな時間か」 オレはまだ寝ていたい気分だ。 また下半身が元気な状態だ。 「なぁ、いつものやってよ」 【いつもの】とはフェラチオの事だ。 「そんな時間ないよ。早く起きなさい!」 「わかった、起きるからやってくれよ」 オレはズボンとボクサータイプのパンツを下ろした。 朝勃ちならぬ、夕勃ちだ。 「早く終わらせてよね」 ナツはそう言ってオレの屹立した下半身を義務的に掴み口に含んだ。 「あぁ、そこ、もっと舌使って」 ナツはめんどくさそうに舌を使い、亀頭を舐めた。 どんどんと気分が高まる。 「ねぇまだ?」 早くしてよと言わんばかりにナツが急かす。 「ん、もうちょい。そのまましごいて」 ナツはオレの勃起した一物を上下にしごいた。 「あぁ、出る。…うっ!」 オレはナツの口の中で果てた。 ナツはティッシュでオレの精子をペッと吐き出した。 「じゃあ行ってくるから。テーブルにお金置いてあるからテキトーに何か買って食べてね」 ナツは急ぐように玄関でヒールを履いて部屋を出た。 さて、今日は何しようか。 窓を開けると、夕陽が沈みかけてた。 さっきの女はナツ。本名は奈津美という。オレはいつもナツとよんでいる。 22才、キャバクラに勤務している。 そしてナツのヒモのような生活をしているオレは古賀 亮輔(こがりょうすけ)23才 現在はナツの住むワンルームマンションに居候している。 知り合ったきっかけは、オレのツレが元黒服の店員で、飲み会の時に知り合った。 オレはルート配送の仕事をしていた。 各エリアに設置してある自販機にジュースやコーヒーを補充する仕事だ。 まぁその仕事も僅か3ヶ月で辞めた。 その前は現場でガードマンをしていた。 これもまた、炎天下の中で交通誘導していたのだが、あんなくそ暑い最中、ただボーッと突っ立っているだけで汗がダーッと出て、やってらんねーってな感じで辞めた。 で、その前は引っ越し屋の仕事。これも腰を痛めてすぐに辞めた。 今まで何度職を変えたかわからない。 ナツは飲み会で知り合って、その後、深い関係をもった。 オレとしては単なるセックスだけの相手としか見てなかった。
/730ページ

最初のコメントを投稿しよう!