別れ

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達也はどうしても沢渡と亮輔の二人だけは始末しなければならない。 あの二人が生きてる限り、オレは表を歩くことが出来ない、あの二人はいずれオレが顔を変えている事に気がつくだろう。 だからその前に処分しなければ。 達也の警戒心が強いのはそのせいでもある。 「…達っちゃん、じゃあ自首する?私達警察に行って人殺しましたって自首できる?」 「…はっ、何言ってんだ、お前!自首?バカじゃねえのか?何でわざわざ警察に人殺したって言いに行かなきゃなんないんだよ?何の為に顔変えたのか意味が無いだろうが?」 達也は語気を強めた。 今更自首なんて出来ない…殺したのはあの弁護士で二人目だ。 さすがに鴨志田の事は言えない。 実はもうこれで殺したのは二人目なんだと。 「もういいでしょ?そんな無意味な事して何になるの?」 ナツは達也の腕を掴んで離さない。 「殺らなきゃこっちが殺られる、ただそれだけの事だ。ナツ!この金で今すぐここから出ていけ!」 弁護士が奪った金を渡し、ナツを追い払おうとした。 「もう、お金なんていらないよ!達っちゃんがいてくれるだけで十分だから…だからもう止めよう…」 (ったくめんどくせえ女だ…こうなりゃ隙を見てコイツも始末するしかないか…) そもそもナツも鴨志田と一緒で利用するために手を組んだだけの関係に過ぎない。
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