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将とは、五年前に会った時以来で、正直、それほど親しかったわけでもない。その時だって、顔を合わせて軽く挨拶をしただけで、俺の中での彼自身の印象は薄かった。
それなのに、今、目の前で俺の身体に触れているヤツの、下から見上げてくる眼差しの強さは何なのだろう。
身体のあちこちで、チクリ、チクリという小さな痛みと、熱をもった舌で舐められる感触に嫌悪感でゾワゾワと怖気が走る。
再び、将の低い声が聞こえてくる。
「……あの時、俺が奪ってれば……クソッ……蛇神にやるくらいなら、先に俺が抱いてやるっ」
「っ!?んんんっ!?」
将の手が、いきなり俺のボクサーパンツに手を伸ばし、一気に下げる。将が俺の口を押えていた手を離した。
「っはぁ、ま、将さっ、止めてくださいっ」
「黙れっ」
今度は俺の口の中に、何か布製のものを突っ込もうとする。
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