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その晩、親族で子供とはいえ、男女が一夜を過ごすのはまずかろう、ということで、寝る時には実際には男女、別の部屋に分かれた。
別れるといったところで、襖一枚挟んだだけ。寝る時間になっても、いつの間にか仲良くなっていた女の子たちの話し声が聞こえてきていた。
一方で俺はやたらと眠くて、彼女たちのひそひそしたおしゃべりをBGMにしながら、さっさと布団に潜り込んでいた。
そして、次に目が覚めた時には、神社の中の神殿ではなく、見たことがない薄暗い畳の部屋で、敷かれた布団に裸で横たわっていた。
「目が覚めたか」
隣に見知らぬ男が同じように裸のまま、肘をついて横たわりながら、俺を見下ろしていた。
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