二章 元勇者という名目

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 ミュラが不満を漏らす。お金にならないのは、仕方ない。そういうときもよくあるから。ただ、コレとずっと一緒にいるかと思うとかなり精神的につらいものがある。 「諦めよう。コレは売れない。なら悪用されないように封印でもしておくか?」 「封印は賛成するわ。民家とかじゃ迷惑よねぇ……」  二人して日の傾く空を仰ぐ。  雲と青い空と、夕暮れの気配。そしてこの国の王が住まう城。     
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