プロローグ

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~2017~ ボクはコウ。コウと呼ばれている。 ボクは今、ある『人』と一緒に暮らしているんだ。 だから今日は、ボクとある『人』との出会ったときの話をしようかな。 ~2007~ ボクはダンボールの中で泣いていた。 なぜかは分からない…けど、なんだか寂しくて、悲しい気持ちだったんだ。 そう思っていたとき、何かが、こっちに向かってきた。 「あんたはすてられたのかい?」 ボクはこの『人』の言っていることがよくわからなかった。だから黙り込んでいた。 そして何も反応を見せないボクに 「かわいそうに」 と言ってその『人』が、ボクのことを抱きしめた。 また、その『人』は言った。 「あんた・・・あたしといっしょにくらさないかい?」 そう言いながら、ボクの頭を思いっきり撫でまわした。 それが気持ちよくて、ボクは、声に出さずに嬉しそうにした。 すると、この『人』には、伝わったのか、【YES】と受け取ったようだ。 これがボクとあの『人』ーーチヨとの出会いだった。
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