第2章

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ターリスは俺の元に戻ってくると心配そうに俺を見つめる。 「スキャンしてわかったんだ・・・イゾラも敵だってこと」 「あぁ、ほんと助かった。ありがとう」 ディレットは未だにピョンピョンと跳ねながら楽しそうにしている。 「とっても楽しいよ、こんなに楽しいのは久しぶり。僕ちんは楽しむ為なら僕ちんに不利なことだってしちゃう。だって僕ちんだからね」 そう言うと、俺の剣をこちらに投げる。 それは俺の足元の地面に突き刺さる。 「どういうつもりだ」 「僕ちんは楽しい事が大好きだからね。デセスの命令よりも楽しさを優先させちゃうんだ。だって僕ちんだからね」 「デセスの・・・命令だと?」 「ギャァヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ! 知りたい? デセスの楽しい楽しい“計画”のこと。僕ちんに勝てたら教えてもいいよ」 計画ということは、やはり感情を奪うことには何か理由があるという事か。 それはなんとしても聞かなくてはならない。 アイリスを助けるための手がかりにもなるはずだ。 「そうか・・・ならお前を倒すまでだ!」 突き刺さった武器を手に取り構える。 「相手の弱点は足だよ。スキャンしてわかったんだけど、あの足は人間の足じゃなくてただの木の棒に袋がついているだけ。その袋の中にヘリウムガスが入っていてああいう動きをしているの!」 それでピョンピョンと跳ねてフワフワしていたのか。 見ていて足を一度も曲げないのも頷ける。 弱点がわかればもうこちらのものだ。 相手を睨みつけ斬りにかかろうとしたその瞬間、無数の空中ブランコが天井からぶら下がり落ちる。 そしてディレットはそのブランコに飛び乗り、器用に飛び移りながら移動をし始めた。 「僕ちんの弱点見破った? でも当てる事が出来なきゃ意味ないよね!」
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