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空中ブランコを飛び移り、間合いを取るディレット。
すると観客席の人形がディレットに向かってナイフを投げる。
「ギャァヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ! 武器はお客さん達が用意してくれるんだ! 」
受け取ったナイフを今度は俺に目掛けて投げる。
「危なっ・・・!」
ストンと音を立てて床に突き刺さるナイフ。
そしてその後も次々とディレットに武器が渡されていく。
「ギャァヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」
不快な奇声を上げながら次々とナイフを投げてくる。
それを一つ一つ丁寧に見切って避けたり剣で弾いたりして凌ぐが、これだと消耗するだけでいつかは命中してしまう。
「くっ・・・この!」
なんとか3本のナイフを弾いて、その隙に間合いを取るために近づく。
しかしこちらが近づいても相手は空中ブランコを飛び移って、距離を取って戦ってくるのだ。
「これじゃ近づくこともできない・・・」
相手の足を斬るだけで動きが封じられるというのに・・・
何かいい方法はないか。
相手は武器を投擲して遠距離攻撃を放っている。
こちらは唯一の武器であるこの剣を投げるわけにはいかない。
遠距離武器・・・
まてよ・・・?
「ターリス、さっきの銃弾みたいなのって後何発出せるんだ?」
「後5発しか撃てない・・・」
「それだけ撃てれば充分だ。あいつの足、狙えるか?」
「任せて!」
ターリスが肘を曲げると小さな銃口が現れ始め、そこから先程と同じように銃弾が放たれる。
それは一直線にディレットの弱点である足へとむかう。
「残念ハズレ~!」
しかしそれはディレットの持つナイフによって弾かれてしまった。
「僕ちん動体視力すごいからね、こんなの朝飯前だよね。」
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