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 夜は寂しい。だあれも見えなくなっちゃうから。  夜は寂しい。皆いなくなってしまうから。  瞬間、私は垣根を越え全速力で走っていた。あの町へ向かって、全速力で。これがあの子のためになるのなら、と。  闇が一つ消え、また一つ生まれていった。或いは、途方もない悲しみの蓋を開けてしまったのかもしれない。  
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