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水の音がする 来る時には気が付かなかったが近くに川があるんだろう それはそうだ 河童の取材に来たのだから川があるのは当たり前だ しかし川の音ってこんなに大きく聞こえるものなのだろうか 周りが静か過ぎるのもあるのだろうがそれにしても大きい ザーッと止めどなく流れ続ける まあ止まったら大変だから仕方ないのか バシャン 誰かが石でも投げ入れたんだろうか それとも何かが飛び込んだのか 俺の意識は水の流れる轟音とともに巻き込まれてゆく 足に何かがしがみついて引き摺り込もうとしていた きっとさっき飛び込んだヤツだ 間違いない それは俺の足首から這い上がる 膝をつたい太腿へ じっとりと そして肛門から体内に挿し入れる ……ダメだ。
「 ッ最低 」
射精の瞬間に目が覚めた。
「 おっ 早いなイソノ 」
「 お おはようございます 」
「 どうした なんか変だぞ 河童に尻子玉でも抜かれたか 」
「 …… 」
目覚めてからシャワーを浴びた。汚したパンツはコンビニ袋を何重にも重ねて小ちゃく縛って紙パックのジュウスの自販に備え付けてあったゴミ箱に押し込んだ。
しかし朝一で三刀小夜の顔を見るのは流石に気まずい、別に三刀小夜に性的刺激を受けて夢精したわけではないが三刀小夜のつなぎに包まれた細っそりとした体のラインが妙に生々しい。本当は俺はこの女に性的興奮を覚えているのではないだろうか、涼しげに凛とした目元に、艶やかな小さな唇に、しなやかな腰回りに、柔らかそうな胸の膨らみに、つなぎの下に隠された美しい女性の体に、……なにを考えているんだ俺は。
とにかく絶対に河童に手を突っ込まれて夢精したなんてバレちゃダメだ。
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