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 リュックからタイラップと呼ばれるナイロン製の結束帯でグッタリと動かない男の足と手を後ろに拘束した。 「 あのぅ 生きてますよね 」 「 そんなに簡単に死なんよ 」 「 鼻血が沢山出てますよ 」 「 気にするな 一応どっかに立て掛けておいてやれ そのうち止まるだろ 」 「 はい 」  大麻畑の脇にキャンプが設置されていた。 「 たぶんこいつだけと思うが他がくるかも知れん 急ぐぞ 写真を撮りまくるんだ 」  それから出来る限りの写真を撮った。大麻畑にキャンプ内にある物すべて。 「 よし ズラかるぞ 」   去り際にふと後ろを見遣ると1mほどに茂る大麻の中に何かが動いていた。それは若草色の大麻と同色の何かだった。  それから結構大変だった。警察に何回も事情を聴かれたりなんやかんやで丸一日を費やした。三刀小夜の話ではあくまでも河童取材で偶然見つけただけと言うことなので俺もそのままを話した。  帰りの列車の中で。 「 最初からなんですか 」 「 何がだ 」 「 大麻畑 」 「 まあ隠しても仕方ないしな そうだよ あの山中で大麻を栽培してるのはわかっていた あの川がルートの一部だともな ただ場所が特定出来なかったんだ 用心深い奴等でな だから河童のついでに探していた 」     
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