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先日、友人の誕生日と結婚式を祝ってきた。
ちょうど、桜が開花し始めた頃。
しかも、同じ誕生日で幼馴染と結婚とか、マジ羨ましい。
今度は僕の誕生日の前日なんやけど、一人で桜の幹にもたれて考え事をしてた。
気づくと夜になっとった。
提灯に照らされた夜桜も綺麗やな。
と、思いながら歩き出す。
星は全く見えんな。
提灯が結構明るいし桜があるから当然やけど。
そう言えば、ずっと疑問に思ってた事がある。
子供の頃、理科で天体観察をした。
一等星しか見えへん夜空。
夏の大三角形くらいしか見えん。
それと子供の頃、朧げな記憶やけど、流星群を見に行こうと誘われて高原に行った時、流星群も見れたし、満天の星空を見たと思う。
昔、星座を考えた人は、たくさんの星を結んだ虚像を作ったらしい。
ホンマかいな?
当時は街灯も無く、大気汚染も無く、毎夜、満天の星空が見えたんやろ?
プラネタリウムとかでも思ったけど、多すぎる星の中で、これが何座ですとか説明されても、全く実感が湧かんかった。
やって邪魔な星が多すぎるやん。
「そんなとこ突っ立っとったら邪魔やぞ」
「あ、すんません」
いつの間にか立ち止まってた僕が邪魔者扱いされてもうたわ。
今はもう肉眼では見えん星々、でも星座を象るには邪魔。
ホンマに星座なんて見えたんやろか?
現代と昔の中間くらい、二等星、三等星くらいまでしか見えんくらいになった頃に作られたんちゃうか?
どーでもええ事を無駄に考えて分析するのは僕の悪い癖や。
もう一度、夜桜を見上げてから、帰路についた。
*
提灯の明りも届かなくなり、街灯の電源が切れてしまったらしい暗い道で、僕は夜空を見上げた。
「マジかよ!?」
思わず大声が出た。
桜模様の龍が満月に絡みつくように見えた。
目をこすると、幻だったかのように桜模様の龍は消えてしまった。
確かそこは‥‥龍座のある場所やなかったか?
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