一頁物語の小瓶

私は世界一可愛い(恋愛・甘)

私は、世界一可愛い女の子なの。
誰よりもずっとずっと可愛いの。

……他の人の言葉なんてどうでもいい。
本当に可愛いかなんて知らない。
平凡かもしれないし、不細工なのかもしれない。
そんなのは他人によって違うから。

でも、いいの。
全世界の人達から不細工だって思われても。
お前なんか可愛くないって言われても。

世界で一番大好きな人にさえ、可愛いって言われるならいいの。

彼はいつも言う。

「君は世界で一番可愛い、素敵だよ」

その言葉で私は舞い上がって、本当にそうなんじゃないかって、錯覚するの。
そう信じられれば、それだけでいい。

だから、私も精一杯応えるの。
彼が可愛いと思ってくれるように。
彼の言葉に恥じないように。
スキンケアもヘアケアも怠らない。

そしてまた、彼は世界一可愛いと言ってくれるの。
彼のその言葉の為に、そして彼の為に頑張るの。

私は世界一可愛い
(彼の世界では私が一番可愛いの)