18人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
用件を話すと、受付のお兄さんは笑顔で対応。
(べ、ベテラン…トュンク)
朝早くから申し訳ないと思いながらちょっと世間話をしてしまった。
話の間もテキパキと仕事をこなしていた。
スケッチブックに四階と一階の情報を書いてもらい、そのページを破り取って退散。
お兄さんには妹さんがいることがわかった。
シスコーンって美味しいよなとか考えながら三階に戻ると、何故だか斎藤君が疲れているようだった。
心配して駆け寄ると、斎藤君は「彼奴やばいって。変質者。」と必死で訴えてきた。
「瀧澤さん、いったいなにしたんです?(僕の癒しに)」
「気に入っただけだ。」
教師が生徒に気に入る入らないあっていいの?
…駄目だ。ホスト=シャンパンタワーな僕の頭では理解できない。
「斎藤君に触らないでくださいね。」
汚れる。てか早く教室行こうぜ?
「はいはい。んじゃついてこい。」
「はいは1回」
「ほいほーい」
はいじゃねーから良い。訳ないだろ。小さく言ったのに聞こえたんだな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
俺は今猛烈に葛藤している。
時は遡り早朝。
俺は遠足当日の小学生の気持ちで目覚めた。
前日は興奮でなかなか寝付けなかった事から的を射た表現の筈だ。
俺は手早く身支度を終え寮から学園へ直行。教室に荷物を置いて校門へ向かった。
木の陰で張り込む。
何故そんなことをしていたか。
入学式してから約1ヶ月、2年まで待たなくとも王道的編入生はやってくると信じて過ごし、遂に先日、編入生が来るとの情報を掴んだ。
俺は、狂喜乱舞しこの日を迎えた。
張り込みから数十分が経過した頃、王道君が壁を飛び越えて来るのを今か今かと待っていた俺は、壁に何かが引っ掛かるのを目撃し驚愕。ツッコミを入れそうになった時、麗しの副会長が現れ、思い止まった。
最初のコメントを投稿しよう!