強襲揚陸艦エステル

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『ゲン・クサカ機プラズマ干渉により通信障害。わたし達はどうしますか?』  AIのミレニアム9 No,me07はいつもの様に冷静に指示を仰ぐ。 me07だから愛称はミナ、ハヤトが学生時代から教育しているAIでもある。  既にAIは実用化されて数百年の歴史を持つ成熟した技術となっている。21世紀初頭の物は随分と幼稚でおかしな思想を持つ事もあったが、現在では人間以上の情報処理能力を持ちながらチップに収まるほどの小型・高性能化を成し遂げ、脳と直接接続される人間の補助機能となっている。  AIは意識せずとも人間の脳の肩代わりをする、いわば自分の分身の様なものなのだ。 「ミナ、現在作戦遂行中だ。ゲンを追尾するぞ」 『了解! やっぱりね! そうこなきゃ!』 「なんだか、やけに嬉しそうだなミナ」 『もちろん! 今度こそゲンに一矢報いるんでしょ?』
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