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人工組成体:全人類遺伝情報保存システム通称DNAサーバを使って作り出される人体の総称。DNAサーバにはシステム実用化以来の過去全ての全人類の遺伝情報が保存されている。その情報の掛け合わせで無限に近いパターンの生体を生成できる。記憶メモリーチップと知識メモリーチップを挿入することにより産まれながらにして成人同然に振る舞うことができる。生前さながらに生成することもできるがその場合記憶や肉体が完全に一致しているといっても常に自我の同一性の問題が付きまとう。ミルカの死後カスターの元に届けられたのはこの装置のコネクトパーツにあたるシリンダー部である。 外部脳端末:月面政府が保有している情報を月面住民に共有するための端末。外部脳端末は人体に接続するものであり、記憶知識メモリーチップは人体に挿入するものである。 記憶メモリーチップ:記憶を保存・復元できるメモリーチップ。知識を付与できる知識メモリーチップもある。これを使えるのは月面住民だけ。一方で記憶と知識を失う危険性もある。 予測される未来の概念世界:例えば未来にタイムスリップして自分が殺される瞬間を見たとしよう。その場合過去に戻って自分を殺した相手を殺せば未来を変えることができたことになる。だが、未来にタイムスリップして恒星の爆発を見たとする。過去に戻ってどの様な手を尽くしても恒星の爆発を止める手立ては無い。その意味でそれは限りなく確定された未来であると言える。言い換えれば可能性とは人間の力の及ぶ範囲だけに存在していると言える。
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