この恋が夢なら百年経っても醒めないで

サクラサイタ……のか？

「……す、好きだよ！
　だって、和也くんは、いつもアタシのこと考えてくれるし、意地悪なことも言わないし。

　アタシ、翔吾に振り回されるの、やなの。
　自分勝手かと思ったら、優しくしてくれたり。
　そのたびに、落ち込んだり、嬉しくてドキドキしたり。

　怠けてると、一生懸命やれよ！　ってすぐ怒るし、泣いてるとイライラするし……翔吾って……いっつも厳しいんだもん。
そのくせ、アタシが落ち込んでたら、励ましてくれて、アタシが頑張ってると嬉しそうに応援してくれて……アタシ、そのたびに、もうちょっとだけやってみよう、って頑張っちゃって、でも、バカだからうまく出来なくて。
　うまく出来なくて凹んでばっかだもん。
　それなのに、褒めてくれたりして……アタシなんて、黒川さんに比べたら、全然ダメダメなのに、どうして微笑んでくれるの！
　アタシ、翔吾の笑顔をみるたびに、ドキドキしてるんだよ！！

　それなのに、他の女の子とだって仲良くしてるし、チョコレートだってたくさんもらってるじゃん！
　やだよーー他の子からチョコレートなんてもらわないでよ！！
　そのくせアタシからも欲しいとか言うなんて。
　ずるい。
義理チョコなんてあげられるわけないのに。

そうやって、アタシ、いつも翔吾に振り回されて、自分の心がおかしくなって、そういうの、もうイヤなんだもん！」