343人が本棚に入れています
本棚に追加
翔吾がニヤリと笑った。
「そう。赤ちゃんの時からお互い知ってるすごく仲良しのイトコなんだーー」
「……」
「ちなみに、
初めて手を繋いだ女の子は蘭。ハグとかほっぺたにチューとかも蘭が最初じゃないかなーー」
「チュー!? ってキス?? 黒川さんとキスしたことあるのっっ!!」
「何、その驚き。だってほっぺただよ?
うちのじーちゃんさ、イタリア人なんだよね」
「は!?」
「でさ、うちのかーちゃんと蘭のかーちゃんが仲良し姉妹でさ。
イタリア人ってさ、結構濃ゆいんだよねーー親戚付き合いとかが。
特に、日本で暮らしてて他に親戚なんかいないから、ウチはじーちゃんがなにかっつーとみんなを集めるんだよ。
つーか、じーちゃんなんか未だにイタリアの親戚と付き合いあるからな」
思いがけない話の展開にくるみはただただ黙った聞くだけだ。
「そんなわけで、蘭と弟二人は昔っからよく知ってるの。
蘭は年も同じだからやっぱりすごく仲よくて、オレとアニキと5人でいっつも遊んでた」
「そう、だったんだ……」
「……だから、うちはクリスマスも盛大に祝うよ。
カソリックだし。
24日なんて朝から晩まで予定がびっしりだからねーーもう飲めや歌えやの大騒ぎだからさ」
「それで……黒川さんとイブは一緒だったんだ」
「そうだよ。だって、親戚一同で集まるし。
24日の夜はプレゼント交換があるから外せない。
くるみも一度来てみる? びっくりすると思うよ」
気軽に「来てみる?」なんて言われて驚く。
そういう感じなのか?
最初のコメントを投稿しよう!