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くるみの頭から湯気がもうもうと出てくるのを見て、翔吾はにやりと意地の悪い笑みを浮かべた。
黒川蘭も二人の会話を見守りながらにやにやとイヤラシイ笑みを浮かべている。
「首まで真っ赤になってるよーー」
「あのさ!!
前から言おうと思ってたんだけど、どうしてそういうことがしれっと言えるの!!
恥ずかしいとか思わないの!?
ししし……しかも、黒川さんもいる前で!!!」
「照れてるとこも可愛いし」
「だから!!」
「すぐ泣くけどね」
「だって、それは」
「だから心配なんだよ、無理やりキスしたら泣かせちゃうんじゃないかって」
「……」
「だから、ホントーはすごくしたいんだけど、くるみがしてくれるまで待ってる」
ーーええええ……
何じゃ、そりゃ。
「翔吾はしてくれないの?」
「なに、その反応。して欲しいんだ」
ーーそりゃ……
だって……カレシなんだよね、一応?
だったら、いつかは、やっぱり……
「畠山さん、照れて無言になってる。カワイイー」
黒川蘭がからかう。
でしょ、と笑って、翔吾がくるみの頭をなでなでした。
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