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ーーいや、だから、どうしてあなたはそういうことをしちゃうんですか!
「キスはしないよー、オレは。
くるみがしてくれるの、待つからね」
「やー、畠山さんにはちょっとハードルが高すぎるんじゃない?」
と、黒川蘭。
「頑張れ」
翔吾が言った。
ーーいや、頑張れって……
「二人とも、アタシのこといじりすぎ!!」
***
「あの、さ……ちょっと聞きにくいんだけど……
わ、若菜ってさ、その洋平くんと……した?」
「した……って何を?」
若菜はギョッとした顔で聞き返す。
「だから、その……キ、キス?」
「ああーー……まあ、ね」
露骨にホッとした顔になった。
「したの!? どうやって!?」
くるみが咳き込んで聞いてくるから、若菜の方が驚いたようだった。
「どうやって……って。
別に、フツーだよ、フツー」
「いつ!? いつ、したの!?」
若菜は顔をにやつかせながら話し始めた。
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