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それを見過ごせって道理があるんだったら世の中が狂ってるんだ!
そんなのひっくり返してやる。
「絶対ダメ!わたしの中でみんなは、とっくに大事な人たちなんだよ。悪口言われて黙ってられるわけないじゃん!」
「何だ何だ?何怒ってんだよ」
屯所に着くと、何事かとおもしろがって我先に顔を出した左之助兄ちゃん。
続いて集まるみんなも、不機嫌な顔を見て口々に怒りの理由を問う。
「どうしたんだ?これはまた随分と機嫌が悪いようだねぇ」
「売られたケンカは真っ正面から買うわよっ!」
「何と勇ましい…」
「さすが俺様の妹分!何があったか知らねぇが、喧嘩っ早いのが天晴れだな!男だったら隊士として即勧誘、即戦力だぜ。なぁ、新八?」
「はははっ!そうだな、女にしとくのがもったいねぇな!」
「左之助さんも永倉さんもそんなこと言ってないで!現実のかれんちゃんは女の子なんですから…源さんも何とかなだめてください」
「北条政子も巴御前もこんな感じだったのかねぇ。とすれば、大物になるかもしれないねぇ」
「もう、源さんまでそんな…」
「ははん、さてはあの日か?」
「左之助さんっ!油を注がないでください」
「一体何があった?」
「実は今…」
怒り心頭でそっぽを向いたわたしを気にしながらも事の流れを話す。
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